1879年創業のアパレルメーカー、ダイドーリミテッド(3205)は27日、ビットコイン(BTC)の購入について取締役会で決議したと発表した。購入金額は最大10億円で、購入期間は2026年3月2日から4月30日を予定している。
同社がビットコイン
BTC購入に踏み切る背景には、二つの明確な課題意識がある。一つはインフレ・円安リスクへの対応だ。
ビットコインは発行上限が定められており、法定通貨のような継続的な供給拡大が存在しない。同社はこの特性に着目し、現預金の実質価値が目減りすることに対する「デジタルゴールド」としての価値保存手段と位置付けている。もう一つは資産ポートフォリオの多様化で、従来の資産クラスとの低相関を活かしたリスク分散効果を見込む。
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今回のビットコイン購入は、同社が別途開示した中期経営計画(2029年3月期に至る3か年計画)と連動している。新中計においてM&Aを含む成長投資の拡大を進めており、資産の一部売却や資金調達の拡大によって生じる余剰資金の一部を、短期的にビットコインとして資産ポートフォリオへ組み入れる計画だ。
運用方針として、高度なセキュリティ体制を備えた主要な暗号資産交換所において取引を実施する。市況や資本政策を踏まえた追加取得または一部売却も検討対象に含まれており、投資判断・管理体制の透明性確保と随時開示も明記された。
財務面では、保有残高を四半期ごとに時価評価し、評価損益を損益計算書に計上する。連結業績に著しい影響が生じる場合は、速やかに開示するとしている。
「ニューヨーカー」や「ブルックスブラザーズ」を主力ブランドに持つ同社は、創業147年の老舗アパレルメーカーだ。衣料品製造販売に加えて不動産賃貸事業も展開しており、国内上場企業のビットコイン・トレジャリー戦略採用の流れに業種の壁を越えて加わった格好となる。
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