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米議会、財務省にビットコイン救済の是非迫る

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スコット・ベッセント米財務長官は5日、首都ワシントンの連邦議会で、ビットコインを巡る政府対応について異例の質疑を受けた。民主党のブラッド・シャーマン下院議員(カリフォルニア州選出)は、市場急落時に米政府がビットコインを事実上救済する可能性があるのかをただし、暗号資産が連邦政府の免責対象となり得るかに踏み込んだ。

暗号資産市場は足元で大きく調整している。ビットコインは過去最高値から40%超下落し、2026年に付けた直近の高値からも約30%値を下げた。市場の不安定化が進むなか、政府が関与する余地を巡る議論が米議会で表面化している。

米財務省、ビットコイン投資家に公的救済なし明言

このやり取りは、下院金融サービス委員会公聴会の一環であり、ビットコインの分散型という本質と、米国の金融当局が暗号資産を安定化させる権限に限界があることを浮き彫りにした。

ベッセント長官は一旦考えた後、「『ビットコインを救済する』とは具体的にどういう意味か?」と確認を求めた。シャーマン議員は説明し、米財務省が米国の銀行にビットコイン購入を指示したり、納税者資金でビットコイン価格を支えることができるのかを問うた。

実際、ビットコインは救済を必要としている。ビットコインはバイナンス取引所での過去最高値12万6199ドルから45%近く、2026年高値9万7924ドルから約30%下落した。

ビットコイン(BTC)価格推移 出典: TradingViewビットコイン(BTC)価格推移 出典: TradingView

長官の回答は、ビットコイン投資家に対する連邦レベルのセーフティネットの存在を明確に否定した。また、ビットコインが政府介入から自由な完全分散型資産であることを再確認する発言となった。

この指摘は、水曜日のビットコイン3%下落にも影響したとみられる。ただし、市場全体の弱さも要因と考えられる。

押収ビットコイン、政府の利益明らかに

救済措置はないものの、ベッセント長官は政府が暗号資産に関与している別の側面、すなわち押収したビットコインの保有について指摘した。

財務省は、法執行機関の措置で押収したビットコインの一部を保持しており、その中には長期間で大きく価値が上昇したものもある。

米議会の混乱で暗号資産規制の空白浮き彫り

この公聴会は徐々に茶番めいた展開となり、暗号資産と政治・政策の異例の交錯を浮き彫りにした。

直後、グレゴリー・ミークス下院議員(ニューヨーク州・民主党)は、トランプ関連の暗号資産企業を巡る捜査の中で、通貨監督庁(OCC)が銀行免許発行を差し止めるかを問い質した。

やり取りはすぐに個人的対立へと発展し、ミークス議員はベッセント長官の政治的なえこひいきを指摘。委員会の議長が秩序回復に介入する事態となった。

こうした異様な応酬は、議員たちが従来の規制枠組み内で暗号資産問題に対応する際の難しさを示している。

従来型の金融機関は危機時に連邦政府の救済措置を受けられる一方で、ビットコインは政府の統制から独立して運営される。このため、投資家は価格変動リスクの全てを負うことになる。

伝統的金融が信認回復のために介入した事例伝統的金融が信認回復のために介入した事例

公聴会では経済成長に向けた財務省の戦略にも触れた。ベッセント長官はトランプ米大統領の「パラレル・プロスペリティ(同時繁栄)」アジェンダを強調し、ウォール街とメインストリートの同時成長を促す政策をアピールした。

また、政権の関税政策を擁護し、為替レート懸念を理由に強い米ドルの維持を改めて主張した。

ベッセント長官の証言の裏には、暗号資産市場への明確なメッセージがある。ビットコインは機関投資家による導入が進んでも、いまだ政府による救済措置とは無縁である。

米当局による救済がない以上、市場は今後も大きな変動に直面し続けるかもしれない。これは、分散型デジタル資産と伝統的金融商品との本質的な違いを体現するものだ。

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