リップルが出資するEvernorth(エバーノース)は、保有するXRPで約2億3,000万ドル(約360億円)の未実現損失に直面している事が明らかになった。
リップル(Ripple)とそのパートナー企業の支援を受けるEvernorthは、機関投資家向けXRPトレジャリーとして最大規模となることを目指しているが、2025年10月の大量購入後、XRP価格が下落したことを受けて2億ドル超の未実現損失に直面。同社が仮想通貨トレジャリーを発表して以降、XRPは25%下落。このポジションは、市場下落時における機関投資家の仮想通貨保有に伴うボラティリティ(価格変動差)とリスクを浮き彫りにしている。
Evernorthは現在、約3億8,870万XRPを保有しているが、この保有量急増の大部分は、複数の大規模な流入により残高が急増した10月に取得したものだ。同社は、「継続的な積み増しは、XRPがインターネットの最も重要な資産であるというEvernorthの確信と、複利利回りを備えた長期的かつ機関投資家向けのXRPトレジャリーを構築するという同社の使命を反映している」と述べている。その後、ウォレット残高は安定し、11月から12月にかけてほとんど変化がなく、流出がない=価格下落に直面もEvernorthが保有量を削減していないことを示している。
Evernorthの投資総額は約9億4,700万ドルと推定されている一方で、保有XRPの現在の市場価値は、実勢価格に基づいて7億1,700万ドルであり、この差額により、ポジションは約2億3,000万ドルの未実現損失となる。同社の保有するウォレットデータには流出の増加は見られず、売却による損失も実現していない。
2025年10月に設立されたEvernorthは、10億ドル規模の合併を経て、最大規模の機関投資家向けXRPトレジャリーを構築する計画で、合併後、XRPNのティッカーシンボルでナスダック(Nasdaq)に上場される予定だ。
同社のプロジェクトには、クラーケン(Kraken)、SBIホールディングス、パンテラキャピタル(Pantera Capital)といった大手企業が支援。また、リップル社のクリス・ラーセン(Chris Larsen)氏は、同社のプロジェクトに約1億2,000万ドル(約187.5億円)相当のXRPを拠出している。
この動きに強気なXRPコミュニティの著名人ニーツバックス(nietzbux)氏は、同社の閃絡について、短期的な価格上昇の触媒ではなく、長期的な機関投資家の戦略だと評価しており、同社はあらゆる面で純粋にXRPの価格を上昇させるだろうと述べている。
一方、2025年第4四半期に圧力に直面している主要暗号資産はXRPだけではなく、他の主要仮想通貨も下落していることから、オンチェーンで大きなポジションを保有する機関投資家の足を引っ張っているのが現状だ。
アナリストのマールトゥン(Maartunn)氏によると、BitMineは現在、保有イーサリアムで約35億ドルの未実現損失を抱えているものの、ETHの積み増しを続けている。また、ビットコイン(Bitcoin/BTC)を中心とする国債も同様の課題に直面。メタプラネット(Metaplanet)のビットコイン保有量は約18.8%減少しており、市場全体の弱さが続く中、他の機関投資家の保有量も同様の減少を示している。
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