カメラやドライブレコーダーのデータ保存用として使われることが多いSDカード。SanDiskやSONY、キオクシアなどさまざまなメーカーから販売されています。しかし、容量は2GBから2TB超まで幅広く、スピードクラスやUHSスピードクラスなど似たような規格が混在するため、どれを選べばよいか迷う人も多いはず。
今回は、各メーカーの最新商品や売れ筋上位から人気のSDカード21商品を集め、2個のポイントで比較して徹底検証。おすすめのSDカードをランキング形式でご紹介します。mybestが定義するベストなSDカードは「高速で読み書きができ、カメラのスペックどおりに連続撮影や4K動画の撮影ができるもの」。徹底検証してわかったSDカードの本当の選び方も解説しますので、ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイベストではベストなSDカードを「高速で読み書きができ、カメラのスペックどおりに連続撮影や4K動画の撮影ができるもの」と定義。ベストな商品を探すために、人気メーカーの最新商品やAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位のSDカード21商品を集め、以下の2個のポイントで徹底検証しました。検証①:書き込み速度(ベンチマーク)検証②:書き込み速度(実使用)
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最安価格:8,899円(2025/12/16時点)
UHS-Ⅱで、書き込み速度がかなり高速。連写や動画に最適
ストレージ製品を中心に取り扱っているLexarの「Professional 1800x SDXCカード」。読み書きが高速なモデルだと謳っています。バスインターフェースはUHS-Ⅱで、UHS-Ⅰ対応の商品との速度差は歴然です。UHSスピードクラスは3、ビデオスピードクラスはV60。多くのカメラで要求される規格をクリアしています。ベンチマークテストの結果は書き込みが平均185.33MB/sで、公称値の210MB/sには及びませんでしたが、SDカードとしてはかなり高速です。MAX分のバッファが解消するのにかかった時間は平均13.98秒と非常に短く、書き込み速度が高速なSDカードであるといえます。UHS-Ⅱの性能は対応するカメラでないと最大限発揮できないので、購入前にカメラとの相性確認は必須です。UHS-Ⅰにしか対応していないカメラでも使える場合がありますが、最大限の性能は出ないうえ、オーバースペックなので価格面でも勿体ないでしょう。処理性能に非常に優れているので、連写や4K動画の書き込みにも向いている商品です。
おすすめスコア:4.7(2025/12/16時点)
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高速連写や4K動画の録画に。書き込みが高速なUHS-Ⅱ
アイ・オー・データ機器の「SD2U3-64G」は、デジタル一眼レフカメラの高速連写や4K動画の録画に使用したい人におすすめ。バスインターフェースはUHS-Ⅱ、UHSスピードクラスはU3、ビデオスピードクラスはV90です。ベンチマークテストの結果、書き込み速度が平均212.14MB/sと検証したなかでの最速の値を記録。公称値の250MB/sには届かなかったものの、SDカードとしてはかなり速く、PCでデータのやり取りをするときも転送の待ち時間が少ないといえます。MAX分のバッファが解消するのにかかった時間は17.0秒と非常に短く、高速連写もスムーズに行えるでしょう。ただし、現状はUHS-Ⅱ対応の機器が少ないため、購入前に使用する機器との互換性を確認する必要があります。とはいえ書き込み速度が高速で、バッファ解消速度も早いため、高画質な写真や動画の撮影でも活躍します。UHS-Ⅱに対応していれば、プロの写真家やビデオグラファーにもおすすめできる高性能なSDカードです。
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最安価格:5,798円(2025/12/16時点)
UHS‐Ⅱ対応で、圧倒的に速い書き込み速度が魅力
国内の総合電機メーカー、SONYの「SDXC UHS-II メモリーカード」。バスインターフェースはUHS-Ⅱ、UHSスピードクラスは3、ビデオスピードクラスはV30です。ベンチマークテストの結果は書き込みの平均が107.2MB/sで、今回検証した商品のなかでも非常に速い数値が出ました。カメラで使用したあと、PCでデータのやり取りをするにも転送の待ち時間が少なく、便利なSDカードといえます。MAX分のバッファが解消するのにかかった時間は23.4秒。処理能力が非常に高く、検証したカメラではバッファが一杯になっても1秒ほどあとには次の1枚が撮影できました。処理能力が非常に高いので、とにかく連写を途切れさせたくない人にぴったりです。しかし、UHS-Ⅱ対応の機器でないとこの速度は活かせないため、購入前に使用したい機器との互換性を確認しておきましょう。
おすすめスコア:4.41(2025/12/16時点)
最安価格:7,300円(2025/12/16時点)
UHS-Ⅱ対応。書き込み速度は十分で、連写シーン向き
旭東エレクトロニクスの「SUNEAST ULTIMATE PRO SDXC UHS-II Card」はUHS-Ⅱ対応モデルで、ほかのUHS-Ⅰ対応商品に比べるとバッファ処理が速く、書き込み速度は高速といえます。ベンチマークテストでの書き込み速度は平均105.2MB/sを記録しました。実際にカメラを使って連写を行い、MAX分のバッファを解消するのにかかった時間は平均26.95秒と30秒を切っています。上位商品にはおよばなかったものの十分処理が高速なので、連写シーンで活躍するでしょう。ビデオスピードクラスはV60で、ハイエンドのミラーレス一眼での4K60fpsの動画撮影にもおすすめ。対応しているカメラは少ないものの、手持ちのカメラがUHS-Ⅱ対応であれば、ぜひ試してみてください。
おすすめスコア:4.35(2025/12/16時点)
最安価格:1,147円(2025/12/16時点)
処理性能が高く、連写や動画撮影にぴったり
フラッシュメモリ製品で世界的に有名なSanDiskの「Extreme SDXCメモリーカード」。バスインターフェースはUHS-Ⅰ、UHSスピードクラスは3、ビデオスピードクラスはV30です。ベンチマークテストの結果は書き込みの平均が77.7MB/sで、今回検証した商品のなかでも高いほうです。MAX分のバッファが解消するのにかかった時間は27.5秒と速く、UHS-Ⅰの規格のなかでは珍しく30秒を切る結果に。バッファが一杯になってしまっても、2秒とたたず次の1枚が撮影できました。処理能力が高く、運動会やショーなどの連写をしたい場面でも役立つでしょう。UHS‐Ⅰのなかでは非常に高速に書き込めるので、自分の持っている機器がUHS‐Ⅱに対応していなければこの商品がおすすめです。
おすすめスコア:4.32(2025/12/16時点)
最安価格:1,520円(2025/12/16時点)
高い処理性能で連写・動画向き。復旧ソフトを使えるのも魅力
アメリカに本社を置き、主にフラッシュメモリ製品を取り扱うSanDiskの「Extreme PRO SDXCメモリーカード」。バスインターフェースはUHS-Ⅰ、UHSスピードクラスは3、ビデオスピードクラスはV30です。ベンチマークテストでは書き込みの平均が78.0MB/sで、今回検証した商品のなかでも高い結果です。同社の「Extreme」と比べて、ベンチマークスコアはこちらの「PRO」が若干上回る結果となりました。MAX分のバッファが解消するのにかかった時間は29.1秒。UHS-Ⅰのなかでは数少ない、30秒を切る速い結果です。何度か連写をしたい場面でも、途切れることなくシャッターを切れるでしょう。「RescuePRO Deluxe」というデータの復旧を試せるソフトウェアを2年間無料で使えるのが心強いポイント。「Extreme」と比べてカメラでの実使用速度は若干劣りましたが、PCでの転送速度やデータの保護性も重視するなら有力な選択肢になる商品です。
おすすめスコア:4.24(2025/12/16時点)
最安価格:5,931円(2025/12/16時点)
電話でのサポートが受けられる。連写にも十分な処理性能
東芝の半導体事業を引き継いでいるキオクシアの「EXCERIA PLUS SDXC UHS-I メモリカード」。バスインターフェースはUHS-Ⅰ、UHSスピードクラスは3、ビデオスピードクラスはV30です。ベンチマークテストでは書き込みの平均が72.2MB/sで、公称値の最大65MB/sを上回りました。上位には及びませんが、優秀な結果といえるでしょう。MAX分のバッファが解消するのにかかった時間は33.3秒。今回検証した商品のなかでは速いほうで、連写にも十分使える処理性能です。キオクシアのサポートセンターは、年末年始を除き平日は9~20時、土日祝は9~18時に対応しています。フリーダイヤルなので、電話でのサポートを受けたいという人には選択肢になる商品です。
おすすめスコア:4.24(2025/12/16時点)
最安価格:3,794円(2025/12/16時点)
データ復旧サービスが便利。処理性能も悪くない
大阪府に本社を置く電子機器メーカー、エレコムの「データ復旧SDXCカード」。バスインターフェースはUHS-Ⅰ、UHSスピードクラスは3、ビデオスピードクラスはV30です。ベンチマークテストでは書き込みの平均が69.2MB/sで、公称値である最大60MB/sを上回る数値が出ました。上位には及ばないものの速い結果です。MAX分のバッファが解消するのにかかった時間は32.7秒。今回検証した商品のなかでは速いほうで、上位には及ばないものの優秀な商品といえるでしょう。データ復旧サービスがついており、1年間の保証期間内であればメーカーに送ってデータの復旧を依頼できます。依頼するときには購入時のレシート・パッケージも一緒に送付する必要があるので、購入後も1年間は取っておきましょう。
おすすめスコア:4.14(2025/12/16時点)
最安価格:4,937円(2025/12/16時点)
実用上は問題ない速度。電話でのサポートも受けられる
KIOXIA「EXCERIA PLUS G2」は、国内メーカーでSDカードを探している人におすすめ。平日の10~18時に電話での問い合わせができるうえ、気になる書き込み速度も実用に十分なレベルです。ベンチマークテストでは平均59.17MB/sの書き込み速度を記録し、SDカードとしては平均的な結果となりました。公称値は最大書き込み速度が65MB/sなので、そう遠くない数値だといえます。MAX分のバッファが解消するのにかかった時間は平均37.48秒。上位商品と比べると若干劣りますが、ものすごく遅いということはなく、連写や動画撮影などを行ううえでも問題ないでしょう。5年間の保証にくわえ、電話での問い合わせも可能なので、サポート体制の充実さが大きな魅力。購入時のレシートとパッケージは保証期間が終わるまで保管しておきましょう。とくに高速なSDカードを求めているわけではないのなら、十分選択肢になる商品です。
おすすめスコア:4.13(2025/12/16時点)
最安価格:1,977円(2025/12/16時点)
やや遅いが実用には十分な速度。性能と価格のバランスがよい
KIOXIA「EXCERIA G2」は、そこそこよい性能で価格が低めのSDカードを探している人におすすめ。書き込み速度は平均的でとくに高速というわけではありませんが、十分実用的なレベルといえます。ベンチマークテストでの書き込み速度は平均58.74MB/sで、SDカードとしては普通の速さ。上位商品よりは劣るものの、ストレスを感じるほど遅いわけではありません。公称値は書き込み50MB/sなので、それを超える数値です。MAX分のバッファを解消するのにかかった時間は平均37.66秒。ものすごく速いとはいえませんが、連写や動画撮影にはそこまで問題ないでしょう。総合的に見ると平均的な性能ですが、ビデオスピードクラスがV30なので4K動画も撮影できるレベルです。速度重視なら別の商品がいいかもしれませんが、安価でそこそこの性能を求めている人にとっては選択肢になる商品です。
ガイド:片岡優(マイベスト アウトドア・スポーツ用品・PC・PC周辺機器・ネットワーク担当/キャンプインストラクター)


