メガネをかけるだけで動画視聴や音楽を楽しめるスマートグラス。スピーカー内蔵でモニター代わりとして使える近未来的なガジェットで、ARグラスとも呼ばれます。その機能から近年注目されていますが映像の見え方やそもそもなにができるのかなどわからないことが多く、どれを購入すればよいか迷ってしまいますよね。
今回は、各メーカーの最新商品や売れ筋上位から人気のスマートグラス11商品を集め、6個のポイントで比較して徹底検証。選び方とともに、おすすめのスマートグラスをランキング形式でご紹介します。マイベストが定義するベストなスマートグラスは「映像がきれいで使い勝手がよく、イヤホンなしでも満足できるほど高音質なスマートグラス」。徹底検証してわかったスマートグラスの本当の選び方も解説しますので、ぜひ購入の際の参考にしてください。
マイべストではベストなスマートグラスを「映像がきれいで使い勝手がよく、イヤホンなしでも満足できるほど高音質なスマートグラス」と定義。ベストな商品を探すために、人気メーカーの最新商品やAmazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどで売れ筋上位のスマートグラス11商品を集め、以下の6個のポイントで徹底検証しました。検証①:画質のよさ検証②:没入感の高さ検証③:利便性の高さ検証④:装着感のよさ検証⑤:音質のよさ検証⑥:音漏れの少なさ
おすすめスコア:4.56(2025/12/15時点)
最安価格:84,980円(2025/12/15時点)
没入感と操作性が魅力。迫力あるサウンドも楽しめる
XREALの「XREAL One Pro」は、独自の光学エンジン「X Prism」と、0.55インチのマイクロOLEDディスプレイによる高解像度と最大120Hzのリフレッシュレートが魅力。空間コンピューティングチップ「XREAL X1」により遅延の少ない映像体験が可能です。画質の検証ではアニメや映画を解像感高く映し出し、近くにいる人の肌や建物は表面の凹凸まで描写。遠くの建物や暗いシーンは多少ざらつくことがあったものの、鮮やかな発色によって遠近感まで見て取れました。全体的にクリアで見やすく、モニターにも「爆発シーンや炎が上がるシーンは本物のように鮮やかできれい」「背景や人の髪の毛の動きが繊細に見えた」と好評でした。没入感を高める機能も充実しており、視野角は57度と広く、画面サイズや輝度は本体単体で手軽に調整可能。頭や目線の動きに追従して目の前に映像を表示する3DoFにも対応しています。また、メガネとコードはUSB-C接続なので、手持ちの長いケーブルで代用できて便利です。動きの制限なく、明るい場所でも暗い場所でも鮮明な迫力ある映像を楽しめます。装着時の圧迫感はほとんど気にならず、快適な使い心地がモニターに好評でした。鼻に当たる部分はゴムのように柔らかな素材でフィット感があります。耳に当たるツルは滑らかな素材で緩やかなカーブがかかっており、しっくりなじみました。長時間着用しても違和感を抱きにくいでしょう。音質は低音から高音までバランスよく聴こえ、人の声もクリアで聴き応えのあるサウンドでした。Boseと共同チューニングしたオーディオシステムを備えているだけあって、上下左右への音の立体感があり、包みこまれるような迫力を得られます。一方で、適正音量で使用した際には、30cm離れた距離で約7.40dB音漏れしました。周囲に聞こえる可能性があるため、図書館やオフィスなど静かな場所には向きません。音漏れを気にしなくてよい環境であれば、臨場感ある音声と映像を堪能できて使い勝手もよいスマートグラスといえます。
おすすめスコア:4.55(2025/12/15時点)
最安価格:69,980円(2025/12/15時点)
映像にこだわりがある人におすすめ!没入感に優れ利便性良好
2025年1月に発売されたXREALの「XREAL One」は没入感の高さと映像にこだわりがある人におすすめです。アニメ・ドラマ・ゲームのどの映像も発色がよく、画質は申し分ありません。寒色・暖色ともにとても自然で、細かい色味やグラデーションも鮮明に表現されていました。モニターからは「ゲーム映像は建物やロボットが立体的に感じた」と好評。解像度は高めでリアルに再現されており、「アニメでは人間の髪の質感が伝わり、人間ではない敵キャラの肌のごつごつ感までよく見えた」という声が挙がっています。没入感の高さの検証では、画面を空中に固定する3DoF表示や、頭の向きに合わせて位置を動かす画面追従モードを切り替え可能。ブレ抑制機能もあり、画面酔いを軽減できる点も魅力です。輝度・画面サイズの調整、電子調光機能も搭載し、操作は本体から簡単に行えました。ノーズパッドを交換できるうえ、メガネとコードの接続規格はUSB-Cです。鼻の痛みや側頭部への締めつけをほとんど感じず、装着感も良好です。ノーズパッドや耳周りがゆるく感じたモニターもいましたが、首を振ってもズレにくく、モニターの感想も「長時間つけていても問題なさそう」「違和感が少ない素材で作られている」と好意的な声が大半を占めています。音質はクリアで、人のセリフや歌詞を聞き取りやすいのが魅力。モニターからは「音域がやや狭く感じる」とも指摘されましたが、音のバランスはおおむね良好です。30cm離れた位置で音楽を流すと、5.3dBの音漏れが発生。隣の人に気づかれる可能性もあるので、静かな環境での使用は向いていません。対応ハードはiPhone・iPad・Macbook・Windows・Nintendo Switch・PS4・PS5・Steam Deckなど幅広く、ゲームプレイやビジネスシーンでも活躍できるでしょう。カスタマイズ性に優れた、映像のクオリティの高さが際立つスマートグラス。没入感の高いスマートグラスを試してみたい人に、自信を持っておすすめできる1台です。
おすすめスコア:4.4(2025/12/15時点)
最安価格:99,000円(2025/12/15時点)
没入感の高さを求める人に。映像技術が高く視野角も広い
ARグラスシェアは世界トップクラスと謳うメーカーであるXREALの「XREAL Air 2 Ultra」。没入感の高さを求める人や、画面をマルチに表示させたい人におすすめです。発色は色調・コントラストの再現性が高く、自然なグラデーション。解像度は精細・なめらかで、きれいに描写できます。映像に奥行も感じられ、モニターからは「映画館と同じくらい臨場感がある」との声も挙がりました。アニメ・映画を観るときに迫力ある美しい映像を視聴できます。没入感の高さの検証では、6DoFに対応し、XREAL BEAMを使用すればブレの抑制も可能。アプリを使用すれば拡張モニターも表示できます。輝度調整ボタン・グラスの電子調光機能を搭載しているため、周囲の明るさを問わず鮮明な映像を楽しめますよ。視野角は50度以上と広く、迫力も十分。メガネとコードの接続はUSBタイプCなので、万が一断線したり長さが気にいらなかったりする場合は簡単に買い替えられますよ。装着しても側圧が窮屈に感じにくく、ほどよくフィット。ノーズパッドは柔らかくツルツルサラサラしていて、モニターからは「肌あたりがよい」「包みこまれるような装着感」との声がありました。多少顔を振ってもズレにくく、長時間でも安定して装着できるでしょう。音質は人の声が非常に聴き取りやすく、アニメや映画を存分に楽しめます。高音・低音域は控えめであるものの中音域はクリアで、モニターからは「高音が伸びやかで臨場感を味わえた」との声も挙がりました。音漏れはするものの、比較したなかでは控えめ。30cm離れた位置で音楽を流すと4.8dBの音漏れにとどまったので、周囲の人が多少ノイズを感じる程度でしょう。音漏れが少ないうえ画質・装着感も申し分なく、対応ハードはiPhone・iPad・Macbook・Windows・Nintendo Switch・PS5・Steam Deckなど充実。スマートグラスがほしい人すべてにおすすめできる商品です。
おすすめスコア:4.32(2025/12/15時点)
最安価格:61,979円(2025/12/15時点)
最大5面のモニター表示で没入感に優れる。画質音質も優秀
2017年に設立された中国発新進気鋭のメーカー、XREALの「Air 2 Pro」。同社で発売されているARグラスの上位機種で、2023年11月に発売された商品です。前モデルのAirから画質、音質などをアップデートしたと謳っています。画質のよさの検証では、発色がよく鮮やかな映像が見えました。色味も解像度もスマホやテレビで見ている映像と遜色のないレベルだったので、アニメや映画を見ても違和感を覚えることはないでしょう。3DoF表示にはオプション製品かアプリがインストールされたAndroid、MacBookに接続すると対応できます。MacBookとの接続であればPC画面のディスプレイが3面、対応のAndroidスマホであれば最大5面のディスプレイを使用可能です。電子調光機能に対応しグラスの透過度を3段階に調整できるので、明るい場所でも遮光カバーを使うことなく鮮やかな映像が見えます。接続端子はUSBタイプCで、好きなメーカーや長さのケーブルを選択可能です。本体に視力の補正機能はないので、視度を調整する場合には提携の店舗で専用のレンズを製作し、購入する必要があります。装着感の検証ではグラスが少しズレやすい印象を受けました。一方でノーズパッドの中が空洞になっており、クッション性が高く適度な反発力があるため重みを感じにくい点が魅力。締め付けも強すぎず、長時間着用しても痛みを感じません。音質の検証では、前モデルから改良された新型のオーディオシステムを搭載しているためか、迫力があったという声が多数ありました。楽器の響きや人の声をはっきりと聞き取れるので、臨場感あふれるサウンドを楽しめます。音漏れの検証では適正音量で音楽を流した結果、スマートグラスから30cmの距離で9.7dB音漏れしていました。静かな場所で隣にいる人には聞こえる程度の音が出るので、外出先で使用するときは周囲を確認しましょう。
おすすめスコア:4.24(2025/12/15時点)
最安価格:54,478円(2025/12/15時点)
色鮮やかで美しい映像が楽しめる。利便性も高く使いやすい
ARグラスの製造で世界的に知られる中国のメーカー、XREALの「Air 2」。上位モデルと同様に、前モデル「Air」から画質、音質などをアップデートしたと謳っています。画質のよさの検証では、暖色も寒色もきれいに表現された映像が見えました。画面のザラつきもなく、細部の繊細な映像までしっかりと表現されています。実写の映画やアニメなど、どの種類の映像を見たとしても発色がよくなめらかな映像が見えるでしょう。没入感の高さの検証では、3DoF表示に対応しており、オプション製品かアプリのインストールされたMacBookかAndroidスマホに接続することで使用できます。オプション製品だけの接続の場合、3DoF表示は対応しても画面は1つしか映せませんが、MacBookかAndroidスマホであれば複数のディスプレイを表示が可能です。上位モデル「Air 2 Pro」との差は電子調光機能の有無で、Air 2には電子調光機能がありません。明るい場所で鮮やかな映像を見たい場合は遮光カバーをつける必要があります。接続端子はUSBタイプCで、仮に断線したとしても好きなメーカーや長さのケーブルの買い直しが容易です。本体に視力の補正機能はなく、視度調整には別途度付きのレンズを購入する必要があります。装着感では荷重のバランスがグラス側に寄っているため、ややズレやすいというモニターからの声がありました。それでも、ノーズパッドの中が空洞でクッション性が高く、鼻に重みを感じにくい構造です。側圧の強さも適度で、締め付けられるような感覚はないでしょう。音質の検証では、前モデル「Air」から改良された新型のオーディオシステムを搭載しているためか、クリアな音質で聞きやすい印象を受けました。人の声もはっきり聞こえ楽器の響きも感じられるので、BGMや楽曲を楽しみながら映画や動画を視聴できるでしょう。音漏れの検証では適正音量で音楽を流した結果、スマートグラスから30cmの距離で9.0dB音漏れしていました。静かな場所で隣にいる人には聞こえる程度の音が出るので、図書館や静かなカフェなどで音を聞くと周りの人の迷惑になる可能性もあるので注意しましょう。
おすすめスコア:4.17(2025/12/15時点)
最安価格:74,880円(2025/12/15時点)
単体で3DoF表示ができる数少ない機種。音質のよさが魅力
XRデバイスを主に手がけるアメリカの新興ブランド、VITUREの「VITURE One XRグラス」。オーディオメーカー「HARMAN」と共同開発したオーディオシステムが特徴です。画質のよさの検証では発色がよく鮮やかな映像が見えました。寒色も暖色もきれいに表現され、肌の質感まで細かく見えるほどだったので、映画やアニメの映像の繊細な表現を楽しみながら視聴できます。単体で3DoF表示可能な機種です。本体のボタンを押して3DoF表示と通常の表示を切り替えられます。しかし、 2024年5月現在はβ版の機能ということもあってか、複数ディスプレイの表示には対応していません。目の前に複数のモニターを表示させて使いたい人は、現状不向きといえます。接続端子はマグネット式。メーカーからケーブルが発売されているものの、長さは1種類しかないので好みの長さのケーブルは選べません。本体に視度調整機能が搭載されており、視力に不安がある人でもある程度の補正ができます。視度調整機能で対応できない場合は、提携店舗で自分の視力に合わせたレンズを作成しましょう。装着感の検証では、レンズ全体の荷重がグラス側に傾きがちで、グラスが下にズレやすい印象を受けました。一方、ツルの素材は肌触りがよく、耳にあたる部分の感触が良好です。また、ノーズパッドの中が空洞になっており、クッション性が高い作りで重みが分散され、鼻への痛みが軽減されました。音質の検証では、空間に音が広がっていくような感覚があり、ヘッドホンで聞いたような臨場感や迫力を感じる音質が魅力です。どの音域も聞きやすいうえに楽器や人の声も繊細に聞き取れるので、実際にライブ会場にいるかのような迫力と臨場感で音を楽しめます。音漏れの検証では適正音量で音楽を流した結果、スマートグラスから30cmの距離で 5.1dB音漏れしていました。曲名がわかるほどではありませんが、ノイズが漏れているのがわかる程度の音が出ているので、電車内のように人が密集している場所での使用は避けましょう。
おすすめスコア:4.05(2025/12/15時点)
最安価格:45,980円(2025/12/15時点)
映像のきれいさと利便性に優れる。音漏れの大きさは懸念点
アメリカや日本などにも展開している北京のメーカー、XREALの「Air」。ARグラスとしては先駆け的な商品で、2023年に発売されているモデルが多いなか、Airは一足早く2022年に発売されました。画質のよさの検証では色域が広く見え、暖色・寒色ともにきれいに表現されていました。とくに明るい色は視認性がよく、鮮やかに映えている印象。一方で、暗い場面の映像ではグラデーションが曖昧で、解像感が少し欠けているように見えました。没入感の高さの検証では、3DoF表示機能に対応しており、オプション製品かアプリがインストールされたMacBook・Androidスマホに接続すれば複数ディスプレイを並べられます。XREALの商品のなかでは古い機種にはなりますが、アプリやオプション製品を使用すれば3DoF表示に対応する点は最新機種と同様のスペックです。接続端子はUSBタイプCで買い替えやすく、断線してしまっても対応しやすいでしょう。視度調整機能はありませんが、度付きレンズを提携店舗で購入できるので、視力に不安がある人は作成するのがおすすめです。ノーズパッドはシリコン製で肌触りはよいものの、薄いうえに中が空洞がないため、クッション性が低く鼻にかかる重さを軽減できません。レンズの荷重バランスもグラス寄りになるため、グラスがズレやすい傾向がありました。一方、側圧はほどよく、頭を締め付けられるような感覚もないので、長時間着用しても違和感を覚えません。音質の検証では人の声は認識しやすいものの、楽器の響きが耳の外に広がっているような印象がありました。楽曲の臨場感や迫力を感じ取りにくく、まとまりや厚みのある音で動画視聴をしたい人には不向きです。音漏れの検証では適正音量で音楽を流した結果、スマートグラスから30cmの距離で 14.1dB音漏れしていました。曲名はもちろん、歌声もはっきり聞き取れるほど音漏れしていたので、静かな場所での使用は現実的ではなく、人がいないか確認したうえで周囲に十分配慮して使いましょう。
おすすめスコア:4.04(2025/12/15時点)
最安価格:59,800円(2025/12/15時点)
黄色味が強めだが視野角が広く、大迫力の映像が楽しめる
AR関連のハード・ソフトウェアを開発している中国のメーカー、Rokidの「Rokid Max AR Grasses」。視野角が50度と広く、映像の迫力を感じやすい点が魅力です。画質のよさの検証では、ざらつきを感じないきれいな映像が見えました。視野角が50度と広いため、映画館のスクリーンで見るような大迫力の映像を楽しめます。しかし、発色は全体的に黄色味が強い傾向があり、暖色は赤がオレンジのように見え、青が深い青としては表現できていないなど、正確な色で映像が見たい人は注意が必要です。3DoF表示には対応していますが、アプリがインストールされたAndroidスマホでのみ対応。また、アプリを使えば3DoF表示は可能であるものの、複数のディスプレイを表示させられません。複数の仮想ディスプレイを並べて動画視聴やPC作業をしたいと考えている人には不向きです。本体に視度調整機能が搭載されており、視力に不安がある人でもある程度の補正ができます。視度調整機能で対応できない場合は、提携店舗でレンズを作成しましょう。ボタンもついているので、動画を見ながらでも簡単に音量調整ができます。ノーズパッドはシリコン製で柔らかく肌触りもよいものの、中が空洞ではないためクッション性が低く、鼻に重みを感じました。一方で、側圧の強さはほどよく締め付けられるような強さで、一般的なメガネやサングラスのような着け心地で着用できます。音質の検証では、映画やアニメの人の声は聞き取れたものの、楽器の響きや深さを感じるほどではありませんでした。音声に粗があるわけではありませんが、BGMや曲の迫力を感じたり、臨場感を味わったりするには物足りなく感じるでしょう。音漏れの検証では適正音量で音楽を流した結果、スマートグラスから30cmの距離で 7.6dB音漏れしていました。曲名ははっきりとはわかるほどではないものの、音漏れしていることはわかる程度の音が出るので、静かな場所で使用すると周囲の人が音漏れに気がつくでしょう。
おすすめスコア:3.96(2025/12/15時点)
最安価格:74,880円(2025/12/15時点)
フィットしやすく装着感は良好。画質や迫力が物足りない
VITUREの「Pro XR グラス」は、装着感のよさを求める人の選択肢になる商品。ノーズパッドが空洞になっていてクッション性が強く、長時間の使用でも疲れを感じにくいのが魅力です。画質のよさの検証では、暖色が強く出がちで発色はいまひとつでした。解像度も高くないので、砂ぼこりや水しぶきのような細かい描写表現がつぶれた印象に。奥行き感はありますが、全体的な立体感に欠け、アニメでもゲームでも没入感はそれほどありません。3DoF表示には専用アプリのダウンロードが必要です。接続可能なデバイスはiPhone・iPad・MacBook・Windowsなどに幅広く対応。iPhoneやSwitchなどに特化した追加デバイスもあり、マルチスクリーン機能が使えたりゲームを一緒に楽しんだりもできます。USBタイプCケーブルを採用していますが、メガネ側の接続はマグネットで行います。片手でサッとつけ外ししたい人にとっては便利ですが、他社製ケーブルが使えないため万が一故障した場合は別売りのケーブルで対応しましょう。装着感の検証では、実際に使用したモニターから「圧迫感が少なく、痛くならなかった」などの声が挙がりました。ちょうどよい側圧の強さで、鼻の痛みも感じにくい印象。一方で、耳への引っかかりが足りずズレが気になるとの声もありました。音質面では、中音域の再現度が高く、人やキャラクターの声はきれいに聴き取れました。しかし、ボーカルの声はややつぶれて聴こえ、低音の重厚感や高音の広がりも控えめ。映画館のような臨場感を求めている人は物足りなさを感じるかもしれません。音漏れの検証では、30cm離れた場所で平均27.2dBの音漏れを確認。静かな場所では周囲の人にも音が聞こえる可能性が高いので注意してくださいね。
おすすめスコア:3.92(2025/12/15時点)
最安価格:47,830円(2025/12/15時点)
発色のよい映像と音漏れの少なさが魅力。音質は迫力に欠ける
RayNeoの「RayNeo Air 2」は外出先でスマートグラス自体から音を聞き、鮮やかな映像を楽しみたい人におすすめ。201インチの巨大なスクリーンを目の前に映し出せると謳っています。画質のよさの検証では、暖色の表現が豊かで炎や夕焼けなどの映像がとくにきれいに見えました。寒色の表現も大きな不満はなく、発色のよい映像を楽しめるでしょう。一方、解像度は細かく小さい文字や動きの激しい場面では映像の粗さを感じて、見えにくい場面もありました。専用の「RayNeo XR」アプリをインストールしたスマホと接続すると3DoF表示に対応します。仮想ディスプレイを複数表示させて、マルチモニターのように使用する機能はありませんでした。一方で、接続すると専用の360度映像やミニゲームなどのコンテンツを楽しめるようになり、仮想空間にいるような感覚を味わえます。接続端子はUSBタイプCでメーカーの純正品だけではなく、好きな長さや柔らかさのケーブルに買い替えることも容易です。音量調整と輝度調整のボタンがそれぞれついており、メガネ本体で映像と音量周りの調整を完結させられます。ノーズパッドは中が空洞ではないものの、シリコン製で厚みがあるためかモニター評価は良好でした。メガネ着用時のズレにくさは、首を左右に振っても大きくズレることはなく、長時間安定した位置で着用できます。音質の検証では低音が物足りないため、音全体に厚みがなく臨場感にあふれるような迫力はありませんでした。人の話し声ははっきりと聞こえるので、YouTubeでの動画鑑賞は問題なく行えますが、アーティストのMVを見たり映画をBGMまで聞きながら楽しんだりする用途には不向きです。音漏れの検証では適正音量で音楽を流した結果、スマートグラスから30cmの距離で3.3dB音漏れしました。ウィスパーモードという音漏れを効果的に防ぐ機能が搭載されており、この機能をオンにした状態で計測したところ、かすかに音が聞こえてくる程度に抑えられています。音を逃さず耳に届けているものの、イコライジングの調整のせいか音圧を感じられず物足りなさを感じました。
監修者:山根康宏(携帯研究家)
ガイド:八幡康平(元ガジェットメーカー営業/マイベスト 家電・カーバイク用品担当)
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