ウォール街最大手の一角がビットコインETF市場に参入し、同時にSECは暗号資産デリバティブの拡大に向けた審査を正式に開始しました。規制と商品の両面で、米国の暗号資産インフラが新たな段階に進んでいます。
2026年4月8日、Morgan Stanleyは米国初の銀行発行現物ビットコインETF「MSBT」をNYSE Arcaに上場させました。費用比率0.14%はBlackRockのIBIT(0.25%)を下回り、Grayscale BTC(1%)と比較すると大幅に安価です。
Bitcoin Magazineの報告によれば、初日取引量は3,400万ドル、資金流入は3,060万ドルを記録しました。2024年1月の複数ETF同時上場と比べると規模は小さいものの、同行は6兆ドル超の資産運用規模と16,000人以上のアドバイザーを持つ分配網という「時間差で効いてくる」優位性を持っています。
SECは、NYSE Americanが申請したGrayscale CoinDesk Crypto 5 ETF(GDLC)のオプション上場について正式な審査手続きを開始しました。GDLCはBTC・ETHを主要銘柄とし、XRP・SOL・ADAを組み合わせたマルチアセット型ETFです。
この手続きの開始は承認を意味するものではなく、市場操作防止や投資家保護の観点から追加分析と公的意見募集を行う段階です。しかし、現物ETFからオプションへの段階的な商品拡充という流れは、米国の暗号資産市場が着実に「金融インフラ化」している証左といえます。
Chainalysisのレポートによると、ステーブルコインの調整済み取引量は2023年から133%増加して2025年に28兆ドルに達し、月次取引量は7.2兆ドルとVisa・米国ACHを超えました。
同レポートは、ミレニアル・Z世代への世代間資産移転(80〜100兆ドル規模)とPOS採用の加速を考慮すると、2035年のステーブルコイン取引量が1.5京ドルに達する可能性があると試算しています。GENIUS法の成立を背景に、ステーブルコインは単なるトレーディングツールから、決済インフラの中核へと変貌しつつあります。CLARITYウ法が上院を通過すれば、この成長軌道はさらに加速する可能性があります。
