規制・運用・採用の三つの視点から、暗号資産の「機関化」が着実に進んでいる一週間でした。失敗事例と成功事例が同時に報告されることで、業界の成熟度と課題が浮き彫りになっています。
Bitcoin Magazineの報告によると、韓国の大手取引所Bithumbは2月6日のプロモーションイベントで、スタッフが報酬単位を「KRW(韓国ウォン)」ではなく「BTC」と入力するミスを犯し、249人のユーザーに対して内部台帳上で62万BTC(約400億ドル相当)を誤ってクレジットしました。
この誤りを利用して一部のユーザーがBTCを売却または他の暗号資産に交換したため、Bithumb上のBTC/KRW取引ペアが約15%急落し、他のトレーダーにも損害が発生しました。Bithumbはその後ほぼ全額を回収しましたが、7BTCに相当する分は依然として未回収で、同社はソウル裁判所に仮差押え申請を提出しました。韓国の法律専門家は「不当利得」の法理に基づき返還義務があるとの見解を示しており、民事訴訟に発展する可能性があります。この一件はBithumbのIPO計画を2028年まで延期させるほどの打撃となりました。
同じ週、Morgan Stanleyは費用比率0.14%のMSBTをNYSE Arcaで稼働させました。これはBlackRockのIBIT(0.25%)を61bps下回り、現物BTC ETF市場で最安水準です。
Bitcoin Magazineによれば、同行の資産運用部門グローバルETFヘッドのAllyson Wallace氏は「高純資産の個人投資家からの需要は非常に高い」と発言しています。6兆ドル超の資産運用規模と16,000人のアドバイザー網を持つ同行が本格参入したことで、ETF市場のコスト競争は新たな局面に入りました。
Oobitが1,004人の正社員を対象に実施した調査では、43%が給与の一部を暗号資産で受け取ることに関心があると回答しました。希望する割合の平均は給与の27%で、残りを従来の法定通貨で受け取りたいという意向が多数です。
支持される暗号資産はBitcoinが46%でトップ、次いでステーブルコインが11%、Ethereumが5%でした。しかし、暗号資産給与を実際に提供している雇用主はわずか7%にとどまっており、需要と供給のギャップは大きいままです。価格変動リスクへの懸念が依然として採用障壁の筆頭に挙げられており、規制の明確化と簡易な法定通貨転換ツールが普及の鍵になるとみられます。
